「からっぽの世界」

僕はこの曲が好きな訳ではない。が、最初に聴いたジャックスの曲はやっぱり「からっぽの世界」だった。ほとんど恐いもの見たさだったような気がする。当時バイトしていた店にはジャックスと同年代にプロとして活動していた方がいて、やはりジャックスの存在は知っていたようです。GS系の人だったんで一緒に仕事した事はとーぜん無いでしょうが。「くらい」と言ってました(笑)。
あるオムニバスに入っていた同曲を聴いた僕はあまりの暗さに唖然としましたが、よく聴くとそれだけでない全く独自な(ほんとありえん)世界をもった人たちだと思いました。知人にレコードを持っている人がいたので録音してもらい(その人がまたマニアで「ライブ・68' 7' 24」ももってた)聴いてみたらまたびっくり!やっぱ「くらい」んだけど、早川さんの鋭い「詩」とからまりあって聴いている場の空気感まで変えてしまうような感じを受ける。正直いつも聴ける物ではないと思うが、はまると抜けられない音だ。楽器の構成や演奏力と関係ないところでこれだけの攻撃力を持つのはやはり「言葉」と「肉声」の威力だろう。僕が自分で金だして最初に買ったジャックスはこれ↓

その知り合いが「こんな音源が世に出るらしいんだけど」ということで買った物です。ジャックスが音楽を担当したピンク映画「腹貸し女」のサントラを高護氏が発掘してレコード化したもの。音的には全くまんまというか、いわゆるミックスの作業で色付けされた部分がまるで無いので、そのあからさまな感じに「え?」と思いますが、逆に彼らのバンドとしての情念と言うか追い込み方というか、が、直接伝わってくる感じです。後に別の形でメジャーでも発売されてますね。
ちなみに彼らが世に残した2枚のアルバムは下の二枚

ジャックスの世界

ジャックスの世界

ジャックスの奇蹟

ジャックスの奇蹟

僕が知った時には当然オリジナルアルバムなんて手に入りませんでした。見かけてもそれこそびっくりしちゃうような値段でしか売ってないし(売れなかったからね、発売当時)音さえ聴ければ十分です。ただ、この人たちに関してはだれにでもはお進めできません。理由は、聴けば分かるんだけどね(矛盾)。