ハンサムなチェット

僕はジャズはあまり聴かない。高校生の時にジャズ好きな友達につれられてライブを観に行ったり、レコードを貸してもらったりして聴いていたくらいで、今もジャズのコレクションはほぼ無い。そんな中僕でもかつてよく聴いた物がある。ひとつは「チェット・ベイカー・シングス」だ。

チェット・ベイカー・シングス

チェット・ベイカー・シングス

有名になる盤には所以があります。僕がその友人に聴かせられるジャズなるものはだいたい楽器しか鳴ってないので(まーだいたいそーだよな)、聴き所が分からないとか、飽きてくると二度と聴かなかったりしたんですが、後にふとした事からこのジャケを見かけて買ってみたんですが、この人はトランぺッターだって言うのに歌うたってるって言うし、なんかかっこいい感じがしたのです。
一曲目からやられてしまいました。なんとも言えないボーカルです。中性的なんてな事をかつて言われたような事も後に聴きましたが、技術にものをいわせないので聴きやすかった事と、カルテットの演奏自体も歌を考えている分シンプルに(その分ワンフレーズ、ワンボイシングが美しい)響いてきて一気に聴いてしまいました。しばらくヘヴィ・ローテした後他のアルバムも買ってみたりして...。えも言われぬ甘美さと夜が広がります。ええ、昼でもカーテン閉めたくなるような感じですよ(笑)。いわゆるスタンダードものなんだけど、ここまでくっと押さえた感じでよくまとめたねこの若さで。感心しますよ。
ちなみにこれモノなんですが、ステレオ盤も後に出ていて買いましたが、それは被せでギターが入ってたんですが僕はあまり好きではないです。やはりモノはモノのままのミックスがイイですしね。どの曲が一番って決めらんない。けど、まずは1曲目。ってあたりまえじゃねぇか。かかるよそのままで(爆)